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特製中華そば(塩)@ののくら・葛飾区亀有

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写真: 特製中華そば(塩)@ののくら・葛飾区亀有

写真: 牡蠣らーめん@やじ満・江東区市場前 写真: 味噌らーめん・大盛@福籠・台東区浅草橋

手打式超多加水麺 ののくら
  葛飾区亀有3-11-11 マーベラス大協ビル1階

 自転車にとっては大敵の北からの向かい風が強く吹く中、何とか予定通りに1時間で到着。平日の10時35分に店頭まで来ると既に16人が並んでいて、その最後尾に接続した。その後も列は延びていき、開店時刻の11時には30人以上になっていた。奥様らしき女性店員さんの指示に従い、店内入ってすぐの券売機で食券を購入し、再び並び直す。店内の待合席に座れたのは11時55分、それからしばらくして計6席のカウンターに移った。メニューは中華そばのみで塩か醤油のどちらかをを選ぶ。トッピングでバリエーションは付けられるようにしてあるが、基本は二択。+350円の豪華特製にすると煮玉子、ワンタンが追加されチャーシューと海苔が増量されるようなので、これだけの行列店には滅多に来られないことから特製にし、並んでいる途中で食感の回収に来た奥様?に「塩で」と告げた。
 麺は幅が8mmほどで、見てはいないもののたぶん入念に手揉みされたであろう極めてよく縮れた平打ち。芯がわずかに残るような茹で加減で、啜り上げる時はブルンブルン、噛みだすとモッチモッチで、屋号通り加水率の高さが伺い知れる。ちなみに、ネット情報によれば加水率は55〜57%で、これは都内でも屈指の高さだそうだ。コシのあるうどんに似ているが、噛んでいると旨味とともに小麦の風味がジワジワと現れる点などがやはり中華麺だ。スープはパッと見かなり黄色い。これは表面に鶏油がかなり多めに浮いているためだ。このため、レンゲですくって啜れば、まずは鶏の風味が口中に広がる。次いで、鶏をベースにしつつも乾物と魚介が加えられてアップした旨味と複雑化した風味が波のように押し寄せてくる。これは旨い。鶏も当然鶏臭さは皆無で、唯一、鶏油が「鶏でーす!」と主張しているくらい。魚介に至っては、何が使われているのか皆目検討が付かないほどで、「正体不明だけど魚介の風味がある」状態だ。配膳されるまでできる限り厨房を観察していたが、塩も醤油も出汁は同じものを使っていた。特製にしたので具材は豪華。2枚の豚チャーシューは、断面から判断すると脂身を落としたからロースだろうか。1cm近くも厚みがあってボリュームは十分。醤油とは違うもので味付けしてあり、食べた限りでは低温調理の煮豚ではなくローストポークそのもの。ムネ肉を使った鶏チャーシューはしっとり軟らかく、周囲に擦り込んである黒コショウの風味を打ち消すかのように肉に味わいがありこれも美味。チャーシューの下には2種類のワンタンが隠れていた。一つは8cm角ほどのワンタンの皮。これは福島の白河ラーメンに入るワンタンのようにチュルンとしたタイプではなく、食感は餃子の皮に近いため麺との違いがそれほど感じられなかった。もう一種類は餡入り。大葉の風味が爽やかだったがニンニクが効いていて餃子のような味わいで、これ単体で食べるなら絶対美味しいだろうが、いざラーメンの具となると、スープとの相性・バランスの点でもう少し改良の余地があるように思う。また、煮玉子は相当薄味で茹で卵と変わらないように思えるとともに、濃厚な味わいの黄身が溶け出るほど緩く、レンゲの上で割ったので事なきを得たが、そうでなければスープに混じってしまうところだった。メンマは軽い発酵臭が残るボリッ、ジャキッと食感で食べさせるタイプ。麺や他の具材との対比が刺激になった。他には、風味のよい焼き海苔が2枚に、薬味の白髪ネギと木口切りの青ネギ。ユズ皮が数片ネギに添えられていて、何度かフワッと香った。
 ?マークが付く具材が一部にあるが、総体的には麺もスープも具材も一切手抜きが無く、きちんと作っていることが伺い知れる素晴らしい一杯。十分に堪能した。

・お気に入り度:○+

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